筑波経済月報2020年6月号
CONTENTS
- 表紙写真
横川の下滝 - 特別寄稿
中小企業経営のあるべき姿
新型コロナウイルス感染症問題への対応と次代を生き抜く術- MODコンサルティング株式会社 代表取締役社長
公認会計士/税理士 金子 剛史 氏
- 私が企業再生の仕事を専門的に行うようになってから、これまで中小企業の大きな危機が2度ありました。2008年のリーマン・ショックと2011年の東日本大震災です。いずれも経済が一旦停止し、多くの中小企業の売上を大きく減少させ、多額の赤字を生じさせることになりました。今般の新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナと略)による問題は、それらに匹敵するショックを中小企業に与え始めており、長期化するとそれ以上になるかもしれません。また、これまでと異なるのが、過去2回は先に大きなショックが生じ、その事実に対して不景気となり、その後、回復を図っていくというものでしたが、今回はそのショックの度合いがまだ確定していないという点です。 どれだけ規模が拡大するのか、どれだけ長期化する問題となるのか、目に見えない敵との戦いは、その戦いの全容も同様に見えません。そこで本稿では、このような環境下において、中小企業がどのような経営をしていくべきか、本来抱える問題点とあわせて考察していきます。
- MODコンサルティング株式会社 代表取締役社長
- 支店長のわがまち紹介 -河内町-
- わがまちが生んだ偉人 大野 精七
歴史ジャーナリスト 冨山 章一 氏 - 研究員レポート
伝統的工芸品産業の後継者育成
~茨城県立笠間陶芸大学校にみる人材育成の取り組み~- わが国では、各地域固有の原材料や技術、歴史・文化などを背景に、特定の業種が地域に集積・発展し「地場産業」を形成してきた。しかし、高度経済成長期以降の生活様式や産業構造の変化に伴い、地場産業の多くが衰退してきている。特に地域の歴史・文化と共に受け継がれてきた「伝統的工芸品産業」では、国内需要の減少に加え、技術の担い手である職人の高齢化や新規就業者の減少により後継者不足の問題を抱えている。こうした中、当地茨城県の伝統的工芸品の一つである「笠間焼」については、近年、後継者育成や笠間焼の魅力発信、地域との連携などを通じて課題解決に積極的に取り組んでいる。そこで本稿では、笠間焼の後継者育成に焦点を当て、どのような方法で人材育成を行っているのか、笠間焼の後継者育成の中核機関である茨城県笠間陶芸大学校を例にとって、その取り組みを紹介する。
- 研究のまち・つくばから「インフォメーション」
太陽系外の惑星の発見- 理学博士 中井 直正 氏
- 経済トピックス・経済情報ピックアップ
- 茨城県経済の現況
景気は、新型コロナウイルスの影響により弱い動きが強まっている。
先行きは、感染症が県内経済に与える影響の更なる広範化が懸念される。
企業等の景況感は、「悪化」超幅が大きく拡大している。- 個人消費…………
- 業態により、ばらつきがみられるが、全体としては弱い動きにある。
- 住宅投資…………
- 減少傾向にある。
- 設備投資…………
- 製造業を中心に前年をさらに下回っている。
- 公共投資…………
- 持ち直し傾向にある。
- 雇用・所得情勢…
- 人手不足感が一段と緩和しているが、所得は持ち直しが続いている。
- 企業の生産活動…
- 弱含んでいる。
- 茨城県の主要経済指標
- 身近なまちの風景物語
- たまゆらの転換
- 筑波大学芸術系教授・芸術専門学群長 野中 勝利 氏
- 筑波銀行インフォメーション スマホ決済を、 銀行が変える。
- 筑波大学芸術専門学群 2019年度卒業制作
- エピソード記憶
- 太田 琴乃 氏